亡き王女のパバーヌ

何故「亡き王女のパバーヌ」なのかと尋ねられたら少し困ってしまう。雑誌掲載時にはもっともらしいストーリーがあったのだが、今文章は「亡きMacの中」にしかない。私の記憶装置は覚えていない。
「亡き王女のパバーヌ」というのは勿論ラベルの曲から その名を戴いた。ラベルがベラスケスの「王女マルゲリータ」を想起してこの曲を書いたかどうかは知らないが、この曲を聞く度に彼の甘ったるいが、何処か幸薄そうな少女の肖像を思い出す。

夏の昼下がり、この曲をエンドレスで流しながら午睡をするのが好きである。なんとも気だるく甘く切ないタイトルとメロディだ。
そんなイメージを頼りに夏も終わりの頃、撮影したことを憶えている。
彼女の遣る瀬無い顔立ちと視線がこの曲の印象と共振した。


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