姥百合の里


この作品は2006年の11月12月頃に撮影している。
ことの始まりは北海道に住む友人がウバユリなる植物を撮影にどうかと大量に送ってくれたことから始まる。
その特異な形状とネーミングからストーリーは生まれ撮影となった。
下記にスナイパーで発表当時のストーリーのテキストを掲載しておく。
画像は7点中4点をフラッシュにて公開。下記のimagesからどうぞ。

<<<

text

昔、或る山里の村にウバユリから糸を紡ぎ出す不思議な少女が居ました。
その少女は生まれてすぐに捨てられていました。
猟師がウバユリの群生する山の斜面を歩いていた時、窪地で粗末な布に包まれた赤子を見つけました。ウバユリの花が乳房の様に垂れて赤子の口元に朝露を含ませている様でした。

少女は村の長に引き取られ下女として育てられました。歩き出す頃より屋敷の掃除や庭の手入れを任されていて、幼子の手は常に垢切れていました。時折、少女はウバユリの元へ行きたいと言いましたが、主はそんな言葉に耳を貸すことはありません。

ある日、少女の行方が分からなくなり、村人が山を探すと窪地のウバユリの中で眠っていました。
不思議なことにウバユリと子供の指先は糸で結ばれていました。
「この糸はなんだ」と問われると少女はウバユリの花の先からどんどんと糸を紡ぎ出しました。それを聞いた村の長はウバユリの霊性を恐れ、余り少女に仕事を押し付けることもなく自由にウバユリの元へと通わせるようになりました。

この少女が長じて美しい娘となった頃、王子がこの村に猟にやって来ました。
雉を仕留めた王子は窪地に落ちていった獲物を求めて捜していると、少女がウバユリの中でスカートをたくし上げてしゃがみ込んでいる姿を見ました。
王子は興味をそそられこっそりと盗み見をしました。
やがて少女の露わになった股間から銀色の飛沫がほとばしり出しウバユリにかかるとユリの花が大きく幾つも咲きました。王子は息をのんで一部始終を見た後、雉のことはすっかりと忘れてしまい城へと戻ってしまいました。

王子は何日経ってもこの美しく不思議な少女のことが頭から離れません。思い悩んだ王子はこっそり城を抜け出すとウバユリの群生している窪地で少女を捜しました。少女は前と同じ場所に居ました。
ひと際高く伸びたウバユリの真ん中で少女は何故か四つ這いになり、天にそのお尻を高く突き出していました。
王子がその光景に見とれていると地中からにょきにょきと一本の太い茎が出て来て、突き出された少女の割れ目へと伸びて行きます。茎の先で割れ目を弄ると太い茎はメリメリと音を立てて少女の小さな体へ入っていきました。茎が少女の粘膜を擦る音がヌチャヌチャと長い間聞こえました。苦痛を帯びていた少女の顔が恍惚へと変わる頃、太い茎は幼い割れ目からやっと抜き出てきました。このウバユリは暫くすると光沢のある絹のような糸を花弁から大量に吐き出しました。
この不思議な光景を見た王子は自分も少女の割れ目にイチモツを突っ込みたいと切に願いました。

王子は城に戻ると村の長を呼び出し、少女の紡ぎ出す不思議な糸で布を織るように命じました。
少女が言われた通りに布を織ると、これまで見たこともないような光り輝く布が出来ました。少女が布を持ち城へ行き王子の前に出ると、王子はその場で少女を妻に迎えられました。
こうして少女はお城で何不自由ない生活を送り、時折王子の為にウバユリから紡ぎ出した糸で布を織り立派な衣装に仕立てたということです。

この「姥百合の姫」の話が国に広く伝わると、この国では子供が生まれるとその回りにウバユリを何本も立てて囲むようになりました。これは子供の厄除けでウバユリの精霊が子供を守ると信じられているからです。